メーデー連休に中国で広がった、県域の「のんびり旅行」

メーデー連休に中国で広がった、県域の「のんびり旅行」

新華社 | 2026-05-11 10:55:15

甘粛省天水市甘谷県の大像山風景区を散策する観光客。(5月2日、ドローンから、天水=新華社配信)

 【新華社蘭州5月11日】中国では今年の労働節(メーデー)連休(1~5日)中、多くの国内観光客が地元周辺の県城(県の中心市街地)や郷、鎮を訪れて、旅程を急がず、ストレスの少ない旅を楽しむ県域での「のんびり旅行」の心地よさを体験した。

 甘粛省蘭州市に住む王(おう)さんも、このスタイルで連休最終日を満喫した。家族と共に同市皋蘭(こうらん)県什川鎮の「百年古梨園」を訪れ、力強くそびえる古木の下でゆったりとサイクリングを楽しんだ。

 県として2700年以上の歴史を持つことから「華夏第一県」と呼ばれる同省天水市甘谷県では連休中、普段に比べて観光客数がある程度増えたとはいえ、大都市の人気観光スポットに比べれば街全体にゆったりと落ち着いた雰囲気が漂っていた。観光客は中心部の主要観光エリアを散策しながら、唐代から千年以上の歴史を持つ大仏や石窟を眺め、街角で足を止めて地元名物の「ニラまんじゅう」を味わい、現地の活気ある暮らしを感じ取ることができた。

 北京市から訪れた李(り)さんは、「ここには長い行列もなければ、人混みもない。ゆっくりと過ごせて、とても落ち着く」と語った。

甘粛省天水市甘谷県にある古坡草原風景区で披露されたパフォーマンス。(5月3日撮影、天水=新華社配信)

 甘谷県文化・観光局の王存録(おう・そんろく)局長によると、連休中に県内の各観光地を訪れた観光客数は延べ17万7千人で、観光収入は615万6千元(1元=約23円)に上った。また、県内にあるホテル74軒の平均客室稼働率は80%を超えたという。

 県域旅行のもう一つの大きな魅力は、手つかずの自然や長い歴史をとどめている独特の文化にある。雲南省や四川省などの古い村落では、石造りの家屋を田舎風カフェやベーカリーに改造しており、観光客が自分の手でパンを焼いたり、「烙饃(ルオモー、薄く伸ばした小麦粉の生地を焼いた食品)」作りに挑戦したりできる。什川鎮の「百年古梨園」も優雅な雰囲気に包まれており、古い梨の木を見つけて腰を下ろし、「八宝茶(茶をベースにクコの実やナツメなど多くの素材を混ぜて作られる健康茶)」を一杯注文すれば、目の前をゆったりと流れていく黄河を眺めることができる。

 県域での民泊業や飲食業に携わる複数の関係者は、県域でこそハイキングやサイクリング、静かに腰を下ろして景色を眺めるといった一見ありふれた活動の楽しみを純粋に味わえるとの見方を示した。

甘粛省天水市甘谷県にある大像山風景区の水辺でくつろぐ観光客。(5月2日撮影、天水=新華社配信)

 中国オンライン旅行大手の同程旅行が発表した「2026年メーデー旅行動向報告」によると、県域を目的地とする旅行商品の予約人気度は前年同期比2・3倍となった。中でも福建省平潭県、浙江省湖州市安吉県、広西チワン族自治区桂林市陽朔県、山西省晋中市平遥県、雲南省紅河ハニ族イ族自治州建水県などの人気が高かった。

 県域の「のんびり旅行」の核心は、人混みを避け、時間に追われず、最小限のコストで最高の感情的価値と、深い地域体験を得る点にある。甘粛文化・観光産業研究院の高亜芳(こう・あほう)執行院長は、中国の交通インフラ整備が継続的に進み、人々の旅行の質に対する要求が高まり続ける中、ますます多くの県域の観光目的地が注目されるようになるとの考えを示した。(記者/白麗萍)

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