23日、中国経済円卓会議の収録現場。(北京=新華社記者/李賀)
【新華社北京2月24日】新華社は23日、有識者が経済問題を議論する番組「中国経済円卓会議」の最新回を配信した。農業農村部発展規画司の王晋臣(おう・しんしん)副司長は番組で、国の食糧安全保障には「有形良田」と呼ばれる18億ムー(120万平方キロ)の耕地と、食糧の節約と損失削減を意味する「無形良田」を整備する必要があると述べた。
中国は同日、穀物など重要農産品の供給保障能力を継続的に強化すると明記した「中央1号文書」(農村改革をさらに深化させ、農村の全面振興を着実に推進することに関する中国共産党中央委員会と国務院の意見)を発表している。
23日、中国経済円卓会議で発言する農業農村部発展規画司の王晋臣副司長。(北京=新華社記者/李賀)
中国の食糧生産量は2024年に初めて7億トンを超え、大きな成果を上げた。王氏は、25年も高い水準で穀物など重要農産品の供給保障能力を強化すると表明。作付面積を安定させ、穀類・油料作物の単位面積当たりの生産量拡大を推進し、農業における防災・減災能力を高めて食糧の安定的かつ豊富な生産を確保するとした。
同部はここ数年、機械収穫時に生じる損失の削減にも積極的に取り組んでいる。24年の小麦、米、トウモロコシの損失はそれぞれ0・9%、1・8%、2・1%まで低下し、顕著な成果が見られた。
王氏によると、今後は高品質、高効率で精度の高い収穫機の開発と運用加速による損失率のさらなる低減、防災・減災、災害救援などの能力向上を目的とした監視や早期警戒のシステム整備、飼料用大豆粕の使用削減や代替措置を徹底する。食糧の適度な加工(中程度の加工)を導入し、多元的、多層的な利用を促進して付加価値を高め、食糧生産の全過程で節約と損失削減を着実に進めていく。