吉林省档案館、東北抗日聯軍指導者・楊靖宇の書簡を公開

吉林省档案館、東北抗日聯軍指導者・楊靖宇の書簡を公開

新華社 | 2025-02-24 13:52:48

吉林省档案館が公開した楊靖宇書簡の日本語訳文書。(長春=新華社配信)

 【新華社吉林2月24日】中国吉林省档案館(公文書館)は21日、1931年の九・一八事変(柳条湖事件)以降の東北地区で東北人民革命軍や東北抗日聯軍の指導者の一人として活躍した楊靖宇(よう・せいう、1905-1940年)の書簡を初めて公開した。1937年の七七事変(盧溝橋事件)後に作成された貴重な文書で、抗日戦争が全国に拡大した後の東北抗日聯軍の戦略意思決定を研究する上で新たな実物証拠になるという。

 当時、東北抗日聯軍第一路軍総司令だった楊靖宇が七七事変後に同軍第三師団に宛てた書簡で、37年10月の戦闘で偽満州軍に奪われ、日本語に翻訳された。現在は吉林省档案館の関東軍憲兵隊司令部のファイルに収められている。

21日、吉林省档案館がメディア向けに開いた楊靖宇書簡発表会。(長春=新華社記者/唐成卓)

 日本語の文書は戦火を経ていたものの内容は完全かつ連続的で、楊靖宇が部隊を指揮し、遼寧省の桓仁(現本渓市桓仁満族自治県)から清原(現撫順市清原満族自治県)まで進軍した作戦が明確に記録され、「東北抗日聯軍の気勢を高め、(山海)関内外の連携を実現する」という同軍の戦略意図を裏付けている。

 吉林大学中共党史党建研究院の劉信君(りゅう・しんくん)院長は、2025年は楊靖宇の生誕120周年、殉国から85年に当たると紹介。公開された文書は楊靖宇の功績の研究、さらには東北抗日聯軍の研究において重要な史料価値を持つと語った。(記者/張博宇、唐成卓)

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