黒竜江省ハルビン市の群力体育公園でスケートする高齢者。(2024年2月7日撮影、ハルビン=新華社記者/張濤)
【新華社北京2月20日】中国ではここ数年、さまざまなスポーツ競技会がけん引役となって氷雪経済の発展が加速し、氷雪関連装備産業の発展に新たな推進エネルギーを与えている。業界関係者によると、中国の氷雪関連装備産業も産業チェーンの充実化、技術のハイエンド化、プランドの国際化という新たな段階に向けて加速度的に前進しつつある。
多方面からの後押しを受けて、氷雪関連装備産業は発展、拡充が進み、小規模な受託加工から全体を網羅する充実した産業体系へと徐々に発展している。工業情報化部装備工業一司の郝立順(かく・りつじゅん)副司長は、数年間の発展を経て、中国にはすでに15の商品カテゴリーで構成される氷雪関連装備(ウィンタースポーツ用品・器具)の製品体系が構築されており、氷雪関連装備・器材の産業チェーンも基本的に形成されていると説明した。企業の数も2015年の約300社から23年には900社前後にまで増え、売上高は50億元(1元=約21円)未満から約220億元に増加した。
浙江省湖州市安吉県にある雲上草原スキー場で、トレーニング前にゴーグルを調整する児童。(資料写真、安吉=新華社記者/黄宗治)
より多くの航空、デジタル関連の新技術が氷雪関連装備の開発・製造に活用されるようになったことも、中国の氷雪関連装備の世界販売の強固な後ろ盾となっている点は注目に値する。ただし、専門家は国産の氷雪関連装備について、一部の分野では海外製品と肩を並べているが、ハイエンド市場では依然としてかなりの部分を輸入に依存しており、特にブランド構築の面では、中国企業に今なお進歩の余地があるとの認識を示した。
北京体育大学管理学院の宋赫民(そう・かくみん)助教授は、長年にわたり、中国の氷雪産業、特に装備製造分野はOEM(相手先ブランドによる生産)が中心で、十分な影響力を持つブランドイメージを確立することができていなかったと指摘。ハルビン冬季アジア大会など国際競技会の開催に伴い、国産装備を表に出す舞台が増えるとの見解を示した。