米国の関税は自国にブーメラン ベルギー中国経済貿易委員会委員長

米国の関税は自国にブーメラン ベルギー中国経済貿易委員会委員長

新華社 | 2025-02-15 13:12:51

インタビューに応じるベルナール・デウィット氏。(ブリュッセル=新華社配信)

   【新華社ブリュッセル2月15日】ベルギー中国経済貿易委員会のベルナール・デウィット委員長はこのほど、新華社のインタビューに応じ、貿易相手国への武器として関税を用いる米新政権のやり方は、結局はブーメランのように自国に跳ね返るとの見方を示した。

   デウィット氏は、米国政府が他国からの輸入品に追加関税を課すことは負の影響をもたらし、米国内のインフレ率を押し上げる可能性があると指摘。さらに米国の関税引き上げの影響を受ける国々が対抗措置を取れば、米国内の製造業者の輸出にもブレーキがかかると述べた。

   追加関税による物価の上昇は、米国の一般消費者の購買力を低下させる。食品業界や製造業の分野で、これまで安く購入できた輸入品の価格が上がり、消費者が値上げに耐えられなければ、売り上げが減少し在庫が積み上がるリスクがあり、景気を圧迫しかねないという。

   デウィット氏によると、過去20年を振り返れば、自由貿易を推進してきた国の経済レベルは全体として向上している。輸入品に関税障壁を設けるやり方はブーメランのように跳ね返り、結局はその国自身に損害を与える可能性がある。

   中長期的に見ても、追加関税は米国企業の国際競争力を低下させ、市場を失わせることになる。企業が事業規模の縮小を迫られ、場合によっては倒産にもつながるという。

   デウィット氏は、交渉を通じて解決策を見出すのが最善の方法だとした上で、交渉が不調に終わった場合、欧州連合(EU)は世界貿易機関(WTO)に助けを求め、その紛争解決手続きを通じて問題を処理することができると指摘。EUは報復措置を通じて欧州市場に輸入される米国製品への関税を引き上げることも可能だと述べた。

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