年越しムード漂う「トレインマーケット」 吉林省

年越しムード漂う「トレインマーケット」 吉林省

新華社 | 2025-01-28 13:57:42

吉林省の通化と集安を結ぶ4347号の列車内で、ニワトリやアヒル、ガチョウなどの特産品を持ち込んで販売する住民。(資料写真、通化=新華社配信)

 【新華社長春1月28日】春節(旧正月)が近づくと、中国の街中や路地では年越しムードが漂い始める。吉林省通化市の通化から集安へ向かう4347号列車の「トレインマーケット」も例外ではない。

 4347/4348号列車は通化と集安を往復する唯一の鈍行列車で、4347号は毎日午前7時35分に通化駅を出発する。沿線の住民は日常的にこの列車を利用して集安に向かい、山の特産物を販売していた。

 列車を利用して特産品を売りに行く村民が増えるにつれ、同列車の運行を担当する中国鉄路瀋陽局集団長春旅客輸送区19隊は2013年、月1回のペースで特産品の車内販売を行うトレインマーケットを開催するようになった。

4347号列車で行われた「トレインマーケット」。(資料写真、通化=新華社配信)

 村民たちは自分で採取した特産品を大きな袋に詰め込んで列車に持ち込み、車内で販売する。取材をした日も、4347号列車の車内は喜びに満ち、春節の雰囲気にあふれていた。ナラタケやヤマブシタケ、クリ、ハシバミ、松の実などが良く売れていた。

 列車長の張麗娟(ちょう・れいけん)さんは、列車が通過する果松鎮や石湖鎮は雪が多く、車での移動は不便で、大雪のために道路が封鎖されることもしばしばだと紹介し、「私たちが運行する鈍行列車は、沿線の村民が野菜や蜂蜜、ニワトリやアヒル、ガチョウなどの地元特産品を車内で販売する機会を提供している」と語った。

 張さんは「トレインマーケットの登場で、乗客は良質で価格も手ごろな地元の特産品を列車内で購入できるようになった。市場に運んで売るつもりだった商品を、列車内で売り切ってしまう村民もたくさんいる」とも明かした。

年越し用品を購入するため4347号列車に乗る旅客。(資料写真、通化=新華社配信)

 マーケットを始めた当初は車内販売だけだったが、その後多くの常連客が再購入を希望するようになったため、張さんは地元住民と旅客の間で中国の通信アプリ「微信(ウィーチャット)」のグループを作り、必要な商品をグループ内で尋ねて郵送で家に届ける手助けもしている。

 4347/4348号列車は12年の間に、沿線住民にとっての「便利な列車」から富をもたらす「幸せの列車」への変化を遂げた。(記者/丁非白、洪可潤、崔師豪)

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