3日、南翔饅頭店の冬季限定商品、カニみそ小籠包。(上海=新華社配信)
【新華社上海1月7日】2025年の元日が過ぎ、巳年の春節(旧正月、今年は1月29日)へのカウントダウンが始まった。中国上海市の観光スポット、豫園商城エリアにある緑波廊や南翔饅頭店、寧波湯団店、春風松月楼などの著名老舗レストランは、巳年や春節の風習、季節の食材などから着想を得た新作の点心(軽食)を発売、昨年12月に「春節-中国人の伝統的な新年を祝う社会実践」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初めての春節を迎える準備が進んでいる。
南翔饅頭店の冬季新商品、青山椒の漬物と海鮮の小籠包。(2024年12月3日撮影、上海=新華社配信)
手作りのパイ菓子で有名な緑波廊がこのほど発売した冬の新作スイーツセット「四季平安」が人気を集めている。ココナツ味の餡を赤く色づけした生地で巾着型に包んだ「椰蓉福袋」に、「棗香元宝酥」(ナツメ風味の馬蹄銀をかたどったパイ)と「黄金開口酥」(口を開け笑っているような形のパイ)がセットになっている。元宝酥と開口酥はそれぞれ、「招財進宝」(財や宝を招き、多大な幸運を手にする)と「笑口常開」(いつも笑みを絶やさない)を意味する。
長い歴史を持つ南翔饅頭店は、2025年最初の新商品として、青山椒の漬物と海鮮の小籠包や柿をかたどった甘菓子「柿柿如意」などを発売した。中でも、今の時期は「大閘蟹」(上海ガニ)のカニみそが一番美味しく食べられるため、冬限定のカニみその小籠包が一番人気となっている。
3日、南翔饅頭店の冬季新商品、柿をかたどった甘菓子「柿柿如意」。(上海=新華社配信)
中国の春節には互いに思いやるという伝統がある。100年以上の歴史を持つ精進料理の老舗、春風松月楼の新作は野菜餡の包子(中華まん)「大紅包」。発酵させた生地にはビーツ(テンサイの仲間)の粉末を加えて赤く色が付けられている。高品質の小麦や黒ごま、小豆、紫芋、カボチャなど五つの異なる味と色の包子「五穀豊登包」も新たに登場した。
寧波湯団店は新年の味わいを革新し続けている。店長の徐正留(じょ・せいりゅう)さんによると、今年はもち米で作った団子「蛇来運転」と「元宝湯団」の二つを新たに発売する。「蛇来運転」は幸せな巳年を象徴している。抹茶を練り込んだもち米の生地でハスの実餡を包み、10分ほど蒸すと柔らかくもちもちとした食感と甘みが出てくる。(記者/劉穎、陳浩明)
3日、寧波湯団店のもち米で作った団子「蛇来運転」。(上海=新華社配信)
南翔饅頭店の冬季新商品、青山椒の漬物と海鮮の小籠包。(2024年12月3日撮影、上海=新華社配信)
3日、寧波湯団店の巳年の新商品、もち米で作った団子「蛇来運転」。(上海=新華社配信)
3日、春風松月楼の包子(中華まん)「五穀豊登包」。(上海=新華社配信)
3日、春風松月楼の巳年の新商品「大紅包」。(上海=新華社配信)
3日、緑波廊のスイーツセット「四季平安」、(左から)「棗香元宝酥」「椰蓉福袋」「黄金開口酥」。(上海=新華社配信)
3日、春風松月楼の包子(中華まん)「五穀豊登包」。(上海=新華社配信)