【新華社北京12月27日】中国ではこのところ、寒気がたびたび南下し、各地で気温低下が続く中、南部への避寒旅行と北部での氷雪観光の人気が競うように高まっている。
中国気象サービス協会などの機関が先ごろ発表した「中国気象観光発展報告(2024)」によると、11月以降、寒気の影響で各地の気温が一気に下がり、暖かい南部を訪れる「南遷の旅」や島への旅行の人気が例年より早く高まった。
関連プラットフォームのデータによると、11月下旬からは南部を目的地とする旅行商品と避寒をテーマとする旅行商品の予約が大きく増加している。華南、西南地域の人気が高く、国内旅行の予約の6割以上を占めた。
避寒地は高齢者に特に好まれている。冬に海南省を訪れる避寒旅行の客層は依然として60歳以上の高齢者が中心で、中でも滞在型の商品の人気が高い。高齢者はもはや従来型の観光に満足せず、生活の質や心身の健康、文化的体験をより重視するようになっており、温泉やウェルネスなどが旅行のメインテーマになりつつある。
自然環境と気候の違いにより、中国北部は氷雪観光で優位性を備え、ハルビンや吉林、阿勒泰(アルタイ)などが人気の観光地となっている。北京冬季五輪が開催された2022年以降、氷雪シーズンの観光客は3シーズン連続で延べ3億人を超えている。24~25シーズンはさらに5億人を突破し、氷雪観光の総収入は7千億元(1元=約22円)を超える見通し。