4日、東京で開かれた第20回北京-東京フォーラムであいさつする岩屋毅外相。(東京=新華社記者/張笑宇)
【新華社東京12月6日】中日両国の政財界人や有識者らが参加する第20回「北京-東京フォーラム」が4、5両日、東京で開かれた。今年は「多国間協力に基づく世界秩序と平和の修復に向けた中日協力」をテーマに両国の各界から400人余りが参加。多国間協力の推進や平和・安定の維持、政治的相互信頼の増進、経済・貿易協力の深化、人的・文化交流の促進などについて深く議論を交わした。
中国国務院新聞(報道)弁公室の責任者は、中日両国の指導者はこのほど開いた首脳会談で戦略的互恵関係の包括的推進のため共に努力し、新時代の要請にかなった建設的、安定的な中日関係の構築に尽力することを強調し、2国間関係の発展に重要な政治的指導力を発揮したと指摘。双方が両国指導者による重要な共通認識を真剣に実行に移し、各レベルの相互往来を強め、相互信頼を増進し、協力を深化させ、中日関係の長期的安定を図ることに期待を示した。
開幕式であいさつした日本の岩屋毅外相は、日中関係の土台は国民間の交流と相互理解にあり、今年のフォーラムのテーマは非常に時宜を得ていると指摘。国際社会に責任を持つ両国がしっかり議論することが重要との認識を示した。
書面でメッセージを寄せた福田康夫元首相は、世界の流れが日中を協力に向かわせている中、両国関係は徐々に前向きな動きが出てきているとし、機会を捉えて今後の大きな動きに変えるべきだと述べた。
分科会では、日本側参加者の多くが中国の日本に対するビザ免除政策に言及し、両国関係を再び力強く前進させるとの見方を示した。
5日に発表された共同声明「東京コンセンサス」は、両国は発展に向けた協力を目標に相互信頼メカニズムを形成し、意思疎通を深めて地域の危機を管理すべきだと指摘。現在の世論環境の新たな変化と特徴を踏まえて対話のチャンネルを広げ、国民間の幅広い交流を促進すべきとした。
5日夜の記念レセプションには石破茂首相も書面で祝辞を寄せた。日中両国はアジア、さらには世界で大きな責任と役割を持つとし、直接の対話は懸案の解消、協力の拡大に向けた出発点だと表明。20年間途切れることなく開かれてきたフォーラムは相互理解の増進に重要な役割を果たしたとし、今後も日中関係の発展に寄与するよう期待すると述べた。
北京-東京フォーラムは、中国外文局と日本のNPO法人「言論NPO」が中国の国務院新聞弁公室と日本の外務省の後援の下で共催。2005年の創設以来、北京と東京で毎年交互に開かれている。