【新華社杭州11月22日】中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」のうち、中国浙江省義烏市を発着する中欧班列は18日、運行10周年を迎えた。累計の運行本数は6700本を超え、貨物輸送量が67万TEU(20フィートコンテナ換算)以上となり、「世界の雑貨の町」と呼ばれる義烏の「買全球、売全球」(世界から買い付け、世界へ売り出す)を支えてきた。中国国家鉄路集団傘下の中国鉄路上海局集団が明らかにした。義烏西駅を同日出発した列車は、日用品、自動車部品、機械設備など110TEUの貨物を載せ、スペインのマドリードに向かった。
18日、浙江省義烏市の義烏西駅を出発する中欧班列。(義烏=新華社記者/魏一駿)
義烏とスペインのマドリードを結ぶ中欧班列は、2014年11月18日に運行を開始した。杭州鉄道物流センター義烏営業部の童典利(どう・てんり)副主任は「義烏を発着する中欧班列はこの10年、運行本数、実入りコンテナ比率、同一通関地での復路の割合などの重要な指標で全国トップクラスにある」と紹介した。
サービス範囲がますます広がっている。鉄道部門の統計データによると、現時点でアジアと欧州の50以上の国・地域の160都市余りに通じ、年間運行本数は当初の23本から1100本以上に増加した。
義烏を発着する中欧班列と都市発展の融合度がこの10年、向上し続けている。義烏市市場発展委員会の貝旭東(かい・きょくとう)副主任は「統計によると、列車が輸送する輸出貨物の発送元を地域別に見ると、長江デルタ地域(上海・江蘇・浙江・安徽1市3省)が約90%を占めており、この物流ルートが義烏と周辺地域の貿易でますます重要な役割を担っている」と述べた。
18日、義烏国際商貿城で新エネルギー製品の商談を行う外国のバイヤー。(義烏=新華社記者/魏一駿)
義烏は現在、世界230以上の国・地域と貿易上の往来があり、毎年延べ60万人近くの海外バイヤーが訪れている。市内の義烏国際商貿城(国際卸売市場)では、1万5千人近くの経営者が中欧班列を利用して貿易事業を展開している。
中国鉄路上海局集団杭州貨物輸送センターの担当者は、「一帯一路」共同建設構想が推進されるにつれて、中欧班列の発展見通しはさらに広がっているとし、「鉄道部門は自身の強みを生かし、中欧班列がより高い品質、より良い効率、より安全な方向へ発展するよう努める」と10周年の節目に当たっての今後の展望を語った。