【新華社広州11月13日】中国航空機大手、中国航空工業集団(AVIC)の張継超(ちょう・けいちょう)副総経理は11日、中国が独自に研究開発する貨物スペースシャトル「昊竜(こうりゅう)」がスキーム設計を終え、全面的な開発段階に入り、宇宙ステーションへの貨物輸送任務の早期実現に全力で取り組んでいると明らかにした。
中国広東省珠海市で開催の第15回中国国際航空宇宙博覧会(中国航空ショー)の記者会見で発表した。
張氏は「昊竜は商業用運搬ロケットで打ち上げられ、中国の宇宙ステーションとドッキングして物資を降ろした後、無動力で帰還し、指定の空港に水平着陸できる」と紹介。「昊竜」は優れた再利用能力で航空会社のような運用パターンで回収と再利用を実現し、使用サイクルとミッション1回当たりのコストを大幅に削減するため、従来の貨物宇宙船と比べ、経済性と復路輸送能力に優れていると語った。
貨物スペースシャトル「昊竜」の完成予想図。(広州=新華社配信)
会見では「昊竜」が中国の宇宙ステーションにドッキングし、帰還して自動着陸するデモ動画も放映された。
同社広報担当の呉基偉(ご・きい)氏は、「昊竜」はAVICが航空技術分野における優位性を生かし、商用宇宙製品を開発する新たな出発点だと述べた。