【新華社遵義10月31日】中国貴州省遵義市綏陽(すいよう)県温泉鎮にある双河洞はアジア最長、世界でも3番目に長い洞窟で、世界最長の白雲岩(ドロマイト)洞窟群でもある。第23回双河洞国際洞窟科学調査隊はこのほど、18日間の調査の成果を発表した。
科学調査では2003年以降、ジャイアントパンダ46体の化石が相次いで見つかっており、最も古い個体は少なくとも10万年前、最も新しい個体はわずか数百年前のものだった。
双河洞は地底湖がある「水洞」と水がない「旱洞」が混在する複雑な内部構造を持ち、全長は437・1キロに上る。発達した洞窟群により、多数の古生物化石が比較的完全な状態で保存されている。中国南部の気候が比較的安定していた更新世前期、パンダのそしゃくに関する解剖構造と臼歯表面の複雑さがいずれも大幅に向上したため、双河洞で見つかった比較的完全な状態のパンダの化石資料は、パンダの体型的進化の歴史に関して信頼できる研究価値を提供することができる。
さらに、パンダの化石に含まれる古代のDNAも豊富な研究価値を備えている。化石から抽出したDNAについて形態学研究と安定同位体研究を行うことで、パンダの食性や遺伝的進化、双河洞の古気候や古環境の変化などを論証できる。(記者/楊焱彬、徐思遠)