中国のＳＦ産業売上高、過去８年で約１１倍に

   【新華社北京１０月９日】中国ではサイエンスフィクション（ＳＦ）ブームの熱が冷めず、多くのオリジナルＳＦ作品が続々と誕生し、「想像力」が「生産力」に変わりつつある。

   中国作家協会が発表した「２０２３中国ネット文学青書」の統計によると、２３年に発表されたＳＦをテーマとする作品は約２５万本で、前年比１５％増加した。中国ＳＦ産業の総売上高は過去８年で約１１倍となり、市場が盛んに発展している。

   ＳＦ小説からＳＦゲーム、「劇本殺」（体験型推理・謎解きゲーム）まで、ＳＦ要素はその他の芸術様式や産業と互いに浸透し、異業種融合がＳＦ文学発展の新たなトレンドとなりつつある。

   中国ＳＦ研究センターなどがまとめた「２０２４中国ＳＦ産業報告」によると、２３年の中国ＳＦ産業の総売上高は２９・１％増の１１３２億９千万元（１元＝約２１円）で、うちＳＦ読書産業の売上高は３１億７千万元に上り、６年連続で増加した。

   ＳＦ作品の中でもショート動画の作品数が顕著に増加し、ＳＦ文化の伝播とＳＦ関連製品の普及を後押ししている。ＳＦ文化・観光産業の売上高が倍増し、商品の種類や市場の範囲も次第に広がっているほか、ＳＦゲームは優れた中華伝統文化との有機的な融合を実現し、文化伝播の重要な媒体となっている。