中国、10年でGDP1万元当たり4割の節水達成 新華社経済円卓会議

中国、10年でGDP1万元当たり4割の節水達成 新華社経済円卓会議

新華社 | 2024-09-29 09:43:13

陝西省太白県咀頭鎮の野菜育苗ハウスで作動する自動散水装置。(6月24日撮影、太白=新華社記者/蔡湘鑫)

  【新華社北京9月29日】中国水利部黄河水利委員会の李群(り・ぐん)副主任は、新華社が27日に配信した討論番組「中国経済円卓会議」第8期で、中国が「国家節水行動」に取り組み、国内総生産(GDP)がここ10年で2倍近くになった一方、水の使用量はGDP1万元(1元=約20円)当たり4割以上減少したと明らかにした。水の使用量と使用強度の「二重コントロール」に顕著な効果が出たとの認識も示した。

  節水は経済、社会をグリーン(環境配慮型)・低炭素型発展へと転換する上で重要な道筋となる。李氏によると、10年の間に社会全体の節水意識が高まり続け、全国の県級行政区の6割以上がすでに節水型社会の基準に到達した。昨年の水使用量は2014年に比べ、GDP1万元当たり41・7%、工業付加価値1万元当たり55・1%減少し、効率と効果が顕著に高まった。

  中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)では水資源への厳格な規制の実施が提起された。国家発展改革委員会、水利部などが7月、節水産業の発展加速に関する指導意見を発表し、27年までに産業規模を1兆元にする目標を掲げた。

「中国経済円卓会議」で発言する水利部黄河水利委員会の李群副主任。(北京=新華社記者/李賀)

  李氏は、国が次の段階として税財政や金融面の支援を強化し、節水設備や重要製品の更新を進め、多くの水を消費する旧式の設備や製品を段階的に廃止すると説明。農工業や環境インフラ、市民生活などの分野に重点を置くことで、より先進的な節水設備や製品の市場需要が活性化するとの考えを示した。

  このほか、国は節水型社会建設をさらに進め、農業における節水の効果増大、工業における節水と排出削減、都市における節水とロス低減などの分野でインフラ建設投資を増やし、取水・用水監視計量システムを整備するとともに、再生水利用施設の建設を強化し、成熟した実用的な節水技術を普及させる。

  李氏は一連の取り組みについて「節水市場の空間と規模を確実かつ効果的に拡大し、業界や企業により多くの市場機会をもたらす」と語り、関連企業が技術革新の主体としての役割を十分に発揮し、節水や水使用などの低炭素技術の課題克服やモデルチェンジ、アップグレードを強化して市場競争力を高め、持続可能な発展を実現するよう提案した。

上海国際カーボンニュートラル(炭素中立)博覧会を見学する来場者。(6月6日撮影、上海=新華社記者/方喆)

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