開放的な沿海都市、より多くの多国籍企業を引き寄せる 天津市

開放的な沿海都市、より多くの多国籍企業を引き寄せる 天津市

新華社 | 2024-09-19 14:30:47

天津市西青区中北鎮にあるイケアストア。(8月3日撮影、天津=新華社配信)

  【新華社天津9月19日】スウェーデンの世界的な家具・インテリア小売企業イケア(IKEA)は2012年、中国天津に進出し、19年に2号店をオープン、23年末には中国市場で最大の全品目顧客配送センターを設立し、10年余りの時間をかけて天津での投資の「三段跳び」を成し遂げた。

  同社の24年会計年度のデータによると、天津にあるイケアストア2店舗の来店者数は、前年同期比で20%増となり、天津全体の会員数は223万人に達したという。

天津のイオンモールで行われた民俗パフォーマンス。(2023年9月29日撮影、天津=新華社配信)

  港湾都市の天津は国際物流ハブとしての強みを持ち、国内的には京津冀地区(北京・天津・河北2市1省)に立脚し、影響力は「三北地域(東北・西北・華北)」へ放射状に広がる。対外的には北東アジアとつながり、太平洋に面しているため、多国籍企業の重要な拠点となり、外商投資経済の「強力な磁場」を形成している。

  イケアからわずか1キロの距離にある永旺夢楽城(イオンモール)天津中北店も、同様に成長の勢いが続いている。22年のショッピングモール拡張後、より多くの世界的に有名ブランドが競い合ってテナント入居し、24年7月の来店者数は前年同期の2倍以上増加した。

天津市西青区中北鎮にあるイケアストア。(8月3日撮影、天津=新華社配信)

  イオンモール京津冀地区総経理の佐藤規正氏は、天津は環渤海地域の経済の中心であり、京津冀都市群の重要な支点で、地理的条件が優れているとし、天津の消費市場は地元だけでなく周辺地域にも広がり、市場潜在力が極めて大きいと語っている。

  多国籍企業の定着に伴い、国際的な多くの商品が現地生産と販売を実現し、輸入を経ることなく中国市場に流通している。

  イオンのスーパーマーケットの棚に並ぶ「百吉福(Milkana)」ブランドのチーズは、フランス有数の乳業メーカー、サバンシアグループが天津に設立した独資企業の邦士(天津)食品により生産されている。天津進出後20年以上になる邦士の工場は、2度の拡張を経て、現在では20以上の生産ラインを有している。

天津市西青区中北鎮にあるイケアストアでショッピングを楽しむ買い物客。(8月29日撮影、天津=新華社配信)

  頌味佳(サバンシア)邦士食品の潘文嫻(はん・ぶんかん)総経理は「中国には膨大な消費基盤と充実した商業支援施設があり、消費者の開放的な消費マインドと高品質の食品に対する追求は企業に巨大なビジネスチャンスをもたらしており、私たちは中国市場で新たな成長点を見つけることができる」との見方を示した。

  この他にも、米ウォルマート傘下の高級会員制倉庫型ショップ、サムズクラブはこのほど、天津に2号店をオープンした。またシンガポールに本社を置くカペラ・パティーナホテルズの中国北方地域初のホテルの建設が、天津市意式風情区(イタリア街)で始まった。さらに日本の外食ブランド、スシローの華北地域1号店も天津にオープンしている。

天津市西青区にあるサムズクラブ。(8月25日撮影、天津=新華社配信)

  天津市商務局のデータによると、米フォーチュン誌が選出した世界トップ500社のうち290社以上が天津に投資している。今年上半期、天津の実行ベースの外資導入額は31億6千万ドル(1ドル=143円)で、外資企業からの税収は15・2%増加し、市全体の34・6%を占めた。

  天津市党委員会党校の叢屹(そう・き)副校長は、天津はより高いレベルの開放性で多国籍企業のビジネス投資の発展に貢献しており、これは天津が国際的に優れた消費資源を継続的に集め、地元の開放型経済の利点を充分発揮することに役立つとの見解を示した。(記者/宋瑞)

天津市西青区中北鎮にあるイケアストアでショッピングを楽しむ買い物客。(8月29日撮影、天津=新華社配信)

天津市西青区にあるサムズクラブ。(8月23日撮影、天津=新華社配信)

天津市にあるイオンモール。(8月29日撮影、天津=新華社配信)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。