中国、IAEA理事会で日本の汚染水放出に対する国際監視を主張

中国、IAEA理事会で日本の汚染水放出に対する国際監視を主張

新華社 | 2024-06-09 08:22:22

   【新華社ウィーン6月9日】中国の李松(り・しょう)国際原子力機関(IAEA)常駐代表は7日、IAEA理事会で福島放射能汚染水の海洋放出問題に対する中国の立場を改めて表明し、厳格で独立した、効果的かつ長期的な国際モニタリングの実施を強く主張した。

   李氏は次のように表明した。福島放射能汚染水の海洋放出問題は国際社会の高い関心を集め、近隣国の人々から強い懸念と反対の声が上がり続けている。今週のIAEA理事会期間に日本は6回目の放出を行った。強調しなければならないのは、放出を続けるほど、道義的責任から逃れられないということだ。日本はさまざまな弁解をして、いわゆる「処理水」の安全性を強調するが、いまだに浄化装置の長期的信頼性、現行の監視の包括的有効性、環境影響の不確実性などの懸念について人々が納得する説明をしていない。

   中国は昨年から海洋環境、健康、自国民に対し高い責任を負う立場を出発点に、放射能汚染水の放出が海洋環境と人の健康に長期的脅威や損害をもたらさないよう、長期的、国際的な監督監視の仕組み確立を明確に主張している。日本の政府や原発運営部門の管理責任を代行するものではないことを前提に、厳格で独立した、効果的かつ長期的な国際モニタリングを実施し、完全かつ有効で長期的に信頼できる国際的な監督監視の計画を策定する。このような措置を経て初めて福島原発事故と放射能汚染水海洋放出による原子力・原発の安全性に対する深刻な懸念や誤解、混乱を根本的に是正でき、中国を含む重要利害関係国の深刻な懸念を有効に解消できる。またIAEAの国際原子力分野における権威と役割を一段と強化することにつながり、日本と日本国民の根本的利益にも合致している。

   中国は日本がより誠実かつ建設的な態度で、国内外の正当で合理的な懸念に真剣に向き合い、自らの責任と義務を確実に果たし、中国やIAEA、国際社会と共に一段と有効な監視措置を構築し、福島放射能汚染水の海洋放出が海洋と人類に長期的危害をもたらさないようにすることを希望する。

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