生息域外保全40年余の希少植物カツラ、初開花 雲南省昆明市

生息域外保全40年余の希少植物カツラ、初開花 雲南省昆明市

新華社 | 2024-03-25 15:21:39

昆明植物園で開花したカツラ。(3月13日撮影、昆明=新華社配信/陶恋)

  【新華社昆明3月25日】中国雲南省昆明市の中国科学院昆明植物研究所昆明植物園でこのほど、希少植物のカツラ(Cercidiphyllum japonicum)が初めて開花した。

  カツラは東アジアの植物相にみられる固有種であり、中国と日本に断続的に分布している。カツラ科カツラ属の落葉高木で、第三紀遺存種に属する歴史の古い植物でもある。カツラ属は、主に中国と日本の一部に分布するカツラと、主に日本に分布するヒロハカツラ(C. magnificum)の1属2種で、どちらの種も極めて希少とされる。

   カツラは中国では国家2級重点保護野生植物と雲南省の極小個体群種に指定されており、個体群が少ない。昆明植物園では40年以上カツラを育てており、全部で33株あるうちの1株のみが現在開花している。高さ7・53メートルと良好な成長ぶりのこのカツラの木は、1983年に浙江省から導入された。その開花は、この種の生息域外保全の初期段階における成功を示している。

  カツラは観賞性が非常に高く、開花期は3~4月、結実期は8~10月で、葉は円形に近いかハート形をしており、縁には鈍い鋸歯がある。春の若葉は赤紫色で、夏には緑色になり、秋は黄金色、冬は深紅に染まる。紅葉する樹種の代表格であり、多くの国で導入、栽培されている。(記者/岳冉冉)pagebreak

昆明植物園で開花したカツラ。(3月12日撮影、昆明=新華社配信/陶恋)pagebreak

ハート形の葉を持つ昆明植物園のカツラ。(資料写真、昆明=新華社配信/陶恋)

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