
大学で学ぶインドネシア人留学生のジョナドさん。(資料写真、昆明=新華社配信)
【新華社昆明1月10日】インドネシア・マカッサル出身のジョナドさん(30)は、4年前に中国政府の奨学金を得て雲南省の昆明医科大学に留学、社会医学とヘルスマネジメントを専攻している。
中国に来たばかりの頃は言葉に自信がなかったため、政府奨学金の支援を受けながら山東大学で1年間中国語を学び、HSK(漢語水平考試)4級に合格、留学に必要な語学力を身に付けた。
ジョナドさんの専門は口腔医学だが、社会医学とヘルスマネジメントにも専攻分野がまたがり、しかも授業は中国語で行われることから最初はかなり苦労したという。「私の専門分野ではSPSSやSASなどの統計ソフトが必要になることが多いが、それまで触れたことが無かった。先生や仲間の助けを借りて使いこなせるようになり、今では他の学生に使い方を教えることもできる」と誇らしげに語る。

大学での活動に参加するインドネシア人留学生のジョナドさん。(2023年12月22日撮影、昆明=新華社配信)
2023年7月には大学が組織した社会実践活動に参加した。バングラデシュやパキスタン、タイ、アフガニスタン、カンボジア、ラオスなど13カ国の留学生と共に、同省保山市竜陵県象達鎮の中心衛生院を見学し、衛生院の基本設備、医療設備、医療スタッフ、日常業務などの状況を総合的に学んだ。「中国の郷鎮衛生院(診療所)は、都市から遠く離れた農村地区にあるが、医療資源が充実し、先進的で整った医療設備を備えており、非常に素晴らしかった」と振り返り、基層医療システム構築における中国の経験を学んで、インドネシアの基層医療施設も同様に良いものにできるよう力を尽くしたいと語った。
今年修士課程を修了するジョナドさんは、既に博士課程への出願を済ませており、「中国で引き続き公衆衛生分野の研究にまい進したい」と話す。
昆明医科大学ではジョナドさんの他にも多くの留学生が医学を学んでいる。同大学対外合作交流処の郭海雲(かく・かいうん)処長によると、1998年に留学生の受け入れを開始してから20年余りの間に、タイやベトナム、インドネシア、パキスタン、ブラジルなど40カ国余りの医学教育、医療衛生分野の第一線で活躍する医学人材4千人余りを育成した。(記者/趙彩琳)