「日中両国は刺激し合って学べる」Panda杯受賞者インタビュー

「日中両国は刺激し合って学べる」Panda杯受賞者インタビュー

新華社 | 2023-12-07 15:10:21

江蘇省蘇州市にあるデジタル人民元のテスト店舗で買い物する村上千賀子さん。(11月27日撮影、蘇州=新華社配信)

   【新華社北京12月7日】中国外文局アジア太平洋広報センターなどが主催した「Panda杯全日本青年作文コンクール2023」で優秀賞を受賞した望月泉さんと村上千賀子さんがこのほど、新華社の取材に応じ、中国での体験などを語った。

   コンクールは「@Japan わたしと中国」をテーマに日本の16~35歳の若者から作品を募集。今年は過去最多となる800件余りの応募があり、優秀賞には10人が選ばれた。

北京で人工知能(AI)大手の商湯集団(センスタイム)を見学する村上千賀子さん。(11月24日撮影、蘇州=新華社配信)

   望月さんは立命館大学の4年生で、同じ漢字を使うことから中国語を第二外国語に選択。学ぶほどに興味が深まり、中国の北京大学で短期留学も経験した。受賞作「爷爷(いえいえ)の帰路」では、中国旅行中に出会った山東省出身のおじいさんとのエピソードを紹介。寝台列車で一人旅をしていた望月さんに実の孫のように接してくれたおじいさんの温かさや楽しくおしゃべりした思い出などをつづった。

   中国旅行では通信アプリ「微信(ウィーチャット)」や電子決済アプリ「支付宝(アリペイ)」での決済で海外のクレジットカードが使えない地域があり、中国国内の銀行口座を持たない外国人にとっては不便だと感じたという。

江蘇省蘇州市相城区の馮夢竜村でランタン作りを体験する村上千賀子さん。(11月27日撮影、蘇州=新華社配信)

   これまでに西蔵自治区のラサ、広西チワン族自治区の桂林と玉林、北京、上海など複数の都市を訪れたが、最もお薦めなのは西蔵だと紹介。ひどい高山病で毎日の酸素吸入が欠かせなかったが、西蔵の驚くほどの美しさは唯一無二で、一度は訪れる価値があると語った。

   もう一人の受賞者の村上さんは会社員。受賞作「近未来都市上海での学び」では、テクノロジーが発展した上海を2019年に10年ぶりに出張で訪れ、配車アプリやオンライン決済、アプリを使った買い物などさまざまなハイテクサービスを体験した感想を書いた。

西蔵自治区ラサ市で地元の人と記念写真に納まる望月泉さん(右)。(資料写真、ラサ=新華社配信)

   中国と日本には古くからの文化に根ざした共通の価値観がある一方、政治や経済などの要因で現代社会の価値観は異なる部分もあると感じたという。「似ている部分があるからこそ、違う部分を見つけると新鮮に感じ、それまで当たり前だと思っていたことに疑問を持てるようになる。お互いの姿から刺激を与え合って学べる良い関係だと思う」と指摘した。

上海外灘の夜景を眺める望月泉さん。(資料写真、ラサ=新華社配信)

   村上さんは受賞後、中国での交流イベントに招待され、北京や蘇州のハイテク企業や博物館、観光地などを訪問。蘇州の新型産業パーク「長三角(長江デルタ)国際研究開発社区」では、行政の力を使って投資誘致を進め、都市建設を促進していることに感銘を受けたとし、日本も参考にする価値があると語った。(記者/許芸潁、李佼俐)

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