ソフィアで新華社の単独インタビューに応じるザハリエフ氏。(5月10日撮影、ソフィア=新華社記者/林浩)
【新華社ソフィア6月1日】ブルガリア「一帯一路」全国連合会のザハリエフ会長はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、中国は世界経済の「安定装置」であり、中国との「デカップリング(切り離し)」を図るいかなる行為も世界の安定に影響を及ぼすと述べた。
同氏は、世界のどの国も経済のグローバル化に深く組み込まれているとし、二国間および多国間の協力を強めてこそ、経済の法則に沿い、利益の最大化を実現できるとの見方を示した。
ごく一部の国が「中国とのデカップリング」を主張しているが、これは中国を脅し、より多くの利益と駆け引きの駒を得ようとするもくろみだと指摘。こうした国でも多くの企業が納得せず、中国と経済社会の各分野で協力を続けており、対中貿易も伸び続けていると語った。
国際通貨基金(IMF)は2023年の中国経済は5・2%成長し、世界経済の成長の約3分の1に寄与するとの見通しを示した。ザハリエフ氏は、中国はここ数年、世界経済のけん引役を果たしてきたと強調する。IMFや世界銀行などの国際機関はいずれも中国経済に楽観的な見通しを持っており、中国経済の健全な発展は、世界的な景気後退やインフレ率上昇などのリスクの解消に一役買っているとの見方を示した。
また、世界にデジタル化の波が押し寄せる中、中国の科学技術は着実に発展し、多くの分野で大きな進歩を遂げていると指摘。国民の購買力が強まり、生活水準が向上していることで、14億人の人口を抱える中国市場は大きな活力を発揮しつつあるとし、中国の巨大な消費市場と安定した経済成長はその経済発展の潜在力と大きな将来性を世界に示していると強調した。
同氏はさらに、2012年の中国・中東欧諸国協力メカニズム発足以来、中東欧諸国と中国の経済・貿易協力は多くの成果を上げてきたと語った。ギリシャのピレウス港は中国との協力で地中海有数のコンテナ港となった。欧州の多くの国は中国との経済パートナーシップをさらに発展させ、経済や科学技術などの分野で中国との協力を深めようと積極的に模索している。
同氏は、中東欧諸国と中国の協力が持続的に深まる中、ブルガリアと中国の二国間の経済・貿易関係はより大きな発展のチャンスを迎えるとし、経済協力の潜在力は大きいとの見方を示した。ブルガリアは行政や道路などのインフラ建設の需要が大きく、中国はこれらの分野で豊富な経験を持っていると指摘、中国企業がブルガリアのインフラやエネルギーなどの分野の建設を支えることに期待を示した。