元漁師が歩み始めた新たな道 貴州省

元漁師が歩み始めた新たな道 貴州省

新華社 | 2023-05-05 14:14:16

   魚に餌を与える王朝生さん。(3月28日撮影貴陽=新華社記者/鄭明鴻)

 【新華社貴陽5月5日】中国貴州省銅仁市思南県塘頭鎮の烏江沿いにある小さな山村、下寨村で生まれ育った王朝生(おう・ちょうせい)さんは、長年漁をなりわいとしていたが、徐々に魚が減り、サイズも小さくなっていると感じていた。

 長江で10年間の禁漁措置が厳格に実施されている影響から、同県でも2019年以降、漁師121軒が操業を停止、王さんのようなベテラン漁師らも相次いで漁師生活に別れを告げた。

 王さんは引退後、政府から支給された補償金を元手に、村に10ムー(約0・7ヘクタール)を超える土地を借り、山から湧き水を引いて魚の養殖を始めた。「県などから技術担当者がよく村に来て、餌の与え方や水の交換方法、病気の予防方法など養殖技術について教えてくれ産業の発展に役立っている」と王さんは話す。

 思南県は引退した漁師らの転業を支援するため、補償金と助成金を合わせて一括で942万8千元(1元=約20円)支給した。同県農業農村局の張翊春(ちょう・よくしゅん)氏によると、地元の関連部門が引退した漁師に起業指導や就業訓練、アフターフォローを実施し、転業をサポートしている。

 王さんが育てた魚は、水質が良いこともあり販売も順調で、年間10万元以上の収入を得ているが、王さんは禁漁期間中に烏江の環境が改善し、流域の生態保護が強化されることのほうが重要だと考えている。(記者/鄭明鴻)pagebreak

   魚の養殖場を見回る王朝生さん。(3月28日撮影貴陽=新華社記者/鄭明鴻)

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