【新華社国連4月18日】国連のナビド・ハニフ経済開発担当事務次長補はこのほど、新華社記者の単独インタビューに応じ、中国は近代化の推進や国際発展協力の増進、エネルギー転換の促進で豊富な知識や経験を積んでおり、こうした知識や経験は世界と共有する価値があるとの見方を示した。
中国はここ数十年、貧困撲滅、工業化、新技術利用などの面で巨大な進歩を遂げてきた。巨大な人口を抱える中国が貧困撲滅などで成果を収めたことは賞賛に値し、世界と共有できる経験が多くある。中国式近代化の歩みは中国でその高い効果を示した。他国もこれを学び参考にすることができるという。
ハニフ氏は「各国の発展の道はその国の人々によって掌握され、その国の国情に合っていてこそ効果を上げることができる」と強調。国と国との間では良い政策や方法を互いに学ぶ必要があるとし、中国が自らの経験を披露し共有することは、一部の国が国情や自国の優先事項、ニーズに合う近代化モデルを選択するのに役立つとした。
「一帯一路」構想は今年、提出から10周年を迎えた。同氏は同構想について、グローバルな発展協力の促進や、南南協力を通じた関係国・地域の発展目標実現の支援で効果を発揮していると評価。同構想が10年の実施を通じ、持続可能な開発目標、グリーン(環境配慮型)交通、グリーンインフラなどの推進で蓄積した知識、獲得した成果、産出した影響はどれも他国と共有する価値があるとし、その共有を通じ、国際社会に「一帯一路」構想をよりよく理解してもらうこともできると指摘した。
また、南南協力の支援者である中国は、グローバルな発展協力の促進をめぐり、まだ多くの方法を世界と共有できるとした。中国は他の国連加盟国などとグローバル発展イニシアチブ(GDI)の実施を推進し、国連で「GDIフレンズグループ」を発足した。GDIは中国の良い意思と世界の発展推進に対するコミットメントを体現している。
国連はこのほど発表した「持続可能な開発のための資金調達リポート2023」で、世界のエネルギー転換への投資は22年、化石燃料への投資を初めて上回ったと明らかにした。このリポートに基づき、「中国はエネルギー転換のリーダーの一つだ」とし、南南協力を通じ、他国のエネルギー転換をサポート、必要な技術と経験を提供できるとした。
同氏はさらに、中国はこの他にも有益な経験があるとし、こうした経験を「広く共有すべきだ」と見解を示した。例えば太陽電池産業では、二酸化炭素(CO2)の広範囲な排出削減につながる新技術の利用をリードする役割を期待できる。開発のための資金調達では、官民パートナーシップの増進などで革新的な措置を取っている。