【新華社北京8月9日】中国国防部の呉謙(ご・けん)報道官は8日、中国による中米軍事交流3項目の取り消しと米国メディアの関連報道について記者の質問に答えた。
呉氏は記者から「中国はこのほど、ペロシ米下院議長の中国台湾地区訪問に対し、中米軍事交流に関する3項目の取り消しを含む8項目の対抗措置を発表したが、一部の米国メディアは、米軍高官が中国軍指導者に何度も電話をかけたが中国側に拒否されたと報じている。これについてコメントは」と質問され、次のように述べた。
現在の台湾海峡情勢の緊張局面は、完全に米国が自発的に挑発し、作り出したものだ。米国はすべての責任と重大な結果を負わなければならない。中国はこれまで、中米両国・両軍関係や台湾問題などについて厳正な立場を表明しており、特にペロシ氏訪台に対しては何度も厳正な申し入れを行ってきた。だが、米国の言行は一致せず、ペロシ氏訪台を容認、支持し、意図的に台湾海峡情勢の緊張局面を作り出した。
中国は米国の悪質な挑発行為に対し、8項目の対抗措置を発表した。それには、中米両軍の戦区指導者による電話協議の準備の取り消し、中米国防部門の実務者会合の取り消し、中米海上軍事安全協議メカニズム会議の取り消しが含まれる。中国の関連対抗措置は、米国と台湾の挑発行為に対する必要な警告、国家の主権と安全に対する正当的な防衛であり、完全に合理的で妥当なものだ。
ボトムラインを越えてはならず、意思疎通には誠意が必要だ。米国は危機を作り出す一方で危機管理を主張し、その誤った言行と挑発的挙動の口実を探し、擁護している。さらには対外的に宣伝を行い、世論を惑わし、責任を転嫁しており、われわれは断固反対する。われわれは米国に対し、中国の核心的利益と重大な懸念を確実に尊重し、「以台制華(台湾をもって中国を制する)」の幻想を捨て、誤った道を進み続けることのないよう促す。