【新華社マニラ9月26日】フィリピン国家統計局がこのほど発表したデータによると、新型コロナウイルス感染症の流行にもかかわらず、同国の経済は今年第2四半期(4~6月)から成長を回復し、5四半期連続の経済後退に終止符を打った。同国の政財界関係者は、中国とフィリピンが手を携えて感染症と闘い、経済・貿易協力を強化したことが、経済回復を力強く後押ししたとの見方を示した。
同局のデータによると、第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比11・8%増で、1988年第4四半期(10~12月)以降最大の成長率となった。
投資と貿易はフィリピン経済が苦境から脱出する主な原動力となっている。第2四半期の社会投資規模は75・5%増加し、公共部門と民間部門の投資はいずれも大きく増えた。輸入額は37・8%増、輸出額は27・0%増だった。
同国のラモン・ロペス貿易産業相は、今年上半期(1~6月)におけるフィリピンの対中輸出と中国の対フィリピン投資が大幅に増えたことが、同国経済が低迷から抜け出した一因になったと指摘。フィリピンにとって中国は最大の貿易パートナーと最大の輸入元で、2位の輸出市場となっていると述べた。
フィリピンの20年のGDPは、新型コロナの影響で前年比9・5%減となり、1998年以降初めて縮小した。
フィリピン国際商業会議所のフランシス・チュア(中国名・蔡聡妙)名誉会長は、両国が友好的な隣国として、新型コロナ流行期間中に見守り助け合い、共に感染の影響を克服し、フィリピンと東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の全面的回復に自信を注いだと強調。ここ数年、中国が提唱した「一帯一路」構想がフィリピン政府の大規模インフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」と深く結びつき、多くの重点インフラと重要な商業投資プロジェクトが進展していると述べた。さらに、中国が成熟した建設技術をフィリピンに無償供与するとともに、プロジェクト周辺の交通状況を大幅に改善し、現地の社会経済の発展をけん引していると語った。
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