【新華社北京9月24日】中国科学院のプレプリント(査読前論文)プラットフォーム「ChinaXiv」で22日、米国での新型コロナウイルス感染症の流行が2019年9月前後に始まっていた可能性が高いことを示す研究結果が発表された。
ウイルス発生源の追跡は感染症の予防や治療に重要な取り組みと位置付けられており、これまでの研究では、米国やスペイン、フランス、イタリア、ブラジルなど複数の国で、中国で新型コロナウイルスが突如発生した時期より前にウイルスの侵襲があった痕跡が確認されている。
今回発表された研究では、数学的モデリングと人工知能(AI)技術を組み合わせ、感染症の定性・定量分析を実施することで、流行の法則が明らかになるという認識の下、研究メンバーが感染症の伝播モデルとビッグデータ分析に依拠して最適化モデルを構築し、公表データに基づいて米北東部の12州と中国の湖北省武漢市、浙江省などで感染が発生した時期を推定した。
新型コロナの初めての感染が発生した確率が50%を超えた日を見ると、米北東部12州では19年8~10月が多かった。最も早かったのはロードアイランド州の19年4月26日、最も遅かったのはデラウェア州の同11月30日で、いずれも米国が国内初の感染確認を公式発表した20年1月20日よりも前だった。今回の研究結果は、米国では新型コロナの流行が19年9月前後に始まった可能性が高いことを示している。
一方、中国の武漢市で初感染が発生した確率が50%を超えた日は19年12月20日、浙江省では同23日だったことから、中国での流行は19年12月下旬に始まった可能性が高いと推断できる。この結論は流行疫学調査の結果とほぼ一致しており、今回の計算方法が正確で信頼できることを証明している。
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