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「米国内部には五つの矛盾が存在」、中国人民大学国際関係学院の副院長が分析
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2020-01-15 13:24:09 | 新華社 | 編集: 肖月

7日、基調講演をする中国人民大学国際関係学院の金燦栄副院長。(北京=新華社配信/李清)

【新華社北京1月15日】中国の国家通信社、新華通訊社(新華社)傘下のニュースサイト「新華網」本部でこのほど、第10回「縦論(放談)天下」国際問題シンポジウムが開かれた。今回は「大きな変局の中にある中国と世界」のテーマで討論が行われた。シンポジウムで講演した中国人民大学国際関係学院の金燦栄(きん・さんえい)副院長は、米国内部に存在する矛盾について分析した。講演の主な内容は次の通り。

米国内部に存在する矛盾について、私は上と下、左と右、黒と白、金融経済と実体経済、グローバル主義と民族主義の五つにまとめた。

上と下の矛盾。米国は大金を稼いでいるにもかかわらず、分配がうまくいっていない。基本的にその全てをエリート層に持っていかれている。庶民はエリート層に不満を抱き、エリート層は庶民をばかにしていることから、上下の矛盾が生じている。

左と右の矛盾。米国の民主党と共和党二大政党の対立は非常に深刻だ。与党の共和党、野党の民主党はともに穏健派ではなく急進派で、両党は互いに失策を指摘し合い、「レッテル」を貼り合っている。

黒と白の矛盾。米国の人種差別主義はいったん抑圧されたが、現在、黒人と白人の矛盾が再び生じている。

金融経済と実体経済の矛盾。米国は典型的な資本主義国家で、資本家が権力を掌握し、資本家集団が金融経済と実体経済に二分されている。トランプ大統領は金融経済を重視せず、鉄鋼や石炭などをより好んでいる。そのため、金融経済を代表する資本家集団はトランプ氏に反感を抱いている。

グローバル主義と民族主義の矛盾。東西海岸在住の米国人はグローバル主義の代表で、往々にして国際的な背景を持ち、経済活動も海外と関係があるため、大金を稼いでいる。一方、中部地区の労働者層は民族主義を好む。彼らは教育水準も技能も低いが、この層の得票数が政局を左右する。

米国は現在、内部に深刻な矛盾を抱え、解決の方策もないことから、自信を失い始めている。米国を人間に例えると「壮年期」が終わって「更年期」に入り、性格が非常に悪い方向に変わったといえるだろう。現在の米国は、自分自身のことも分からなくなり、いら立つのは間違っていると知りながら「生理」的に抑え切れないのかもしれない。

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新華網日本語 2020-01-15 13:24:09

7日、基調講演をする中国人民大学国際関係学院の金燦栄副院長。(北京=新華社配信/李清)

【新華社北京1月15日】中国の国家通信社、新華通訊社(新華社)傘下のニュースサイト「新華網」本部でこのほど、第10回「縦論(放談)天下」国際問題シンポジウムが開かれた。今回は「大きな変局の中にある中国と世界」のテーマで討論が行われた。シンポジウムで講演した中国人民大学国際関係学院の金燦栄(きん・さんえい)副院長は、米国内部に存在する矛盾について分析した。講演の主な内容は次の通り。

米国内部に存在する矛盾について、私は上と下、左と右、黒と白、金融経済と実体経済、グローバル主義と民族主義の五つにまとめた。

上と下の矛盾。米国は大金を稼いでいるにもかかわらず、分配がうまくいっていない。基本的にその全てをエリート層に持っていかれている。庶民はエリート層に不満を抱き、エリート層は庶民をばかにしていることから、上下の矛盾が生じている。

左と右の矛盾。米国の民主党と共和党二大政党の対立は非常に深刻だ。与党の共和党、野党の民主党はともに穏健派ではなく急進派で、両党は互いに失策を指摘し合い、「レッテル」を貼り合っている。

黒と白の矛盾。米国の人種差別主義はいったん抑圧されたが、現在、黒人と白人の矛盾が再び生じている。

金融経済と実体経済の矛盾。米国は典型的な資本主義国家で、資本家が権力を掌握し、資本家集団が金融経済と実体経済に二分されている。トランプ大統領は金融経済を重視せず、鉄鋼や石炭などをより好んでいる。そのため、金融経済を代表する資本家集団はトランプ氏に反感を抱いている。

グローバル主義と民族主義の矛盾。東西海岸在住の米国人はグローバル主義の代表で、往々にして国際的な背景を持ち、経済活動も海外と関係があるため、大金を稼いでいる。一方、中部地区の労働者層は民族主義を好む。彼らは教育水準も技能も低いが、この層の得票数が政局を左右する。

米国は現在、内部に深刻な矛盾を抱え、解決の方策もないことから、自信を失い始めている。米国を人間に例えると「壮年期」が終わって「更年期」に入り、性格が非常に悪い方向に変わったといえるだろう。現在の米国は、自分自身のことも分からなくなり、いら立つのは間違っていると知りながら「生理」的に抑え切れないのかもしれない。

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