春節(旧正月)を前に、四川省綿陽市の家で航行中の夫の曹玉強さんとビデオ通話をする李玲さんとその家族。(1月25日撮影)(成都=新華社配信/朱琳琳)
【新華社成都2月6日】中国四川省綿陽市の李玲(り・れい)さん(39)が夫と「しばしの別れ」をしてから150日が過ぎた。夫の曹玉強(そう・ぎょくきょう)さんは遠洋航海船の船長で、現在地中海を航行中だ。今年は2人が離ればなれで過ごす4度目の春節(旧正月)となる。
李さんは中国鉄路成都局集団の綿陽車両区のアシスタント・エンジニアで、上司の仕事を助けながら綿陽駅のさまざまな仕事を管理している。
一方、曹さんは「21世紀海上シルクロード」を航海している。曹さんの多忙さはグローバル経済の一体化による繁栄の縮図といえる。李さんが働く綿陽駅でも世界経済の活発な脈動を日ごとに感じることができる。同駅では、貨物を満載した成都始発の「中欧班列」(中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車)が1日に何本も通過していく。列車を確実に通過させることが李さんの重要な仕事になっている。
当初は便数が限られていた中欧班列も中欧間の貿易が盛んになるにつれ、ここ数年は運行数が増え続けている。成都は中欧班列の発展が最も著しい都市であり、2018年末時点で海外24都市と接続。年間の運行数は3088便と3年連続で全国1位となった。現在は1日平均3便が運行されている。
「21世紀海上シルクロード」を行く船であれ「シルクロード経済ベルト」を行く中欧班列であれ、いずれも「一帯一路」沿線の往来を日増しに緊密化させている。
李さんは「以前は手紙や船舶電話が頼りだったが、船舶電話は一言の返事が戻ってくるまで長い時間がかかった。その後携帯電話が出現したが国ごとに信号が違った。去年ついに船にWi-Fiが設置され、どこにいようと瞬時にビデオ通話ができるようになった」と語る。
李さんは「大海原と駅。我が家と『一帯一路』の特別なロマンです」と笑顔で語った。(記者/謝佼)