12日、共同声明に署名後、笑顔で握手を交わす朝鮮の最高指導者金正恩氏(左)とトランプ米大統領。
【新華社北京6月14日】金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮国務委員長とトランプ米大統領は12日、紆余曲折を経つつもシンガポールでの会談を実現させ、共同声明を発表した。朝米両国は対話による対立の緩和と朝鮮核問題の解決に向け重要な一歩を踏み出した。
朝米両国の首脳会談は史上初めて。朝米首脳が半世紀におよぶ緊張と対立を経て向かい合い、平等な対話を行ったことには重大かつ前向きな意義を持つ。
会談後に発表された共同声明によると、両国首脳は朝米関係と朝鮮半島の平和体制構築などの問題について「包括的で綿密かつ誠実」に意見を交わした。両国は▽朝鮮半島に持続的かつ安定した平和体制を築くために共に取り組む▽米国は朝鮮に対し体制保障を与えることを約束する▽朝鮮は完全非核化に向けた努力を約束する―などの点で合意した。
国際世論では、朝米首脳会談の開催自体が大きな進展であり、両国が前向きな成果を得ることは並大抵なことではなかったとの見方が広がる。一度の会談で両国間の全ての隔たりを埋めることはもちろん不可能であろう。国際社会は朝米両国が今回の首脳会談を契機に歩み寄りを重ね、共同声明の取り決めを着実に実行し、朝鮮半島の非核化と平和メカニズム構築に向け実質的な一歩を踏み出すことを期待している。
朝鮮の核問題は朝米両国だけでなく、北東アジアの平和と安定にも関係する。今回の会談に先立ち、中朝、朝韓、韓米は事前に首脳会談を行い、半島情勢の緊張が緩和に向かい、対話と協議の道を歩むことを促す努力を行った。
朝鮮核問題の根底にあるのは朝鮮と米国の対立であり、最も大きな障壁は朝米間の信頼の深刻な欠如だ。対話のムードを維持し、半島情勢の絶え間ない緩和を推し進め、半島問題の政治的解決を持続可能で不可逆的なプロセスとし、半島の長期にわたる平和的安定を最終的に実現することが両首脳に期待される。
朝鮮半島の平和は今まさに得難い歴史的なチャンスを迎えている。各方面が知恵を結集し、互いに歩み寄ることで、平和の窓がますます大きく開かれるようにしなければならない。
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