【新華社北京11月10日】習近平国家主席の招きに応じて、アメリカのドナルド・トランプ大統領は8日から10日にかけて中国を公式訪問した。習主席は9日、人民大会堂でトランプ大統領と会談し、両国首脳は中米関係と共に関心を寄せる重要な地域間問題と国際問題について、幅広く突っ込んだ意見交換をした。
統計によると、トランプ大統領の訪中期間中、両国の企業は２つの署名式会場で、合わせて34のプロジェクトに署名し、その総額は2535億ドルに達した。両国の得た多大な商業成果には、貿易プロジェクトも双方向投資プロジェクトもあり、貨物貿易もサービス貿易もある。また、「一帯一路」の建設・エネルギー・化学工業・環境保護・文化・医薬・インフラ・スマートシティなど多くの分野に及んでいる。
「協力の成果から分かるのは、中米経済貿易協力の発展には巨大な潜在力があり、前途が明るいということだ。中米双方の貿易経済協力には幅広い産業と民意の基礎がある。」中国商務部の関係者は9日、「両国が経済貿易に関して達した成果には、互恵の原則、およそのバランスの原則が表れている。アメリカ側にとっては、アメリカの対中輸出の拡大に有利であり、国内産業の発展と就業人口の増加をもたらし、中国側にとっても、輸入した技術や設備、製品を通して、中国産業の世界におけるバリューチェーンの中高度化を促進し、国内と国外という２つの市場・資源をより上手に利用することにより、開放型経済の新体制の構築を推し進めることになる。世界の２大経済国として中米が今回得た協力の成果は、全世界に恵みをもたらす」と述べた。
複数の専門家や学者はみな、中米両国にとって経済貿易協力とウィンウィンは依然として主題であり、未来にわたって巨大な潜在的で拡張する余地がある、と指摘している。
中国社会科学院世界経済・政治研究所国際貿易研究室の東艶主任は、「この中米が署名した巨額契約から考えると、協力の規模は比較的大きく、協力分野もさらに広がった。これは歴史的突破と言えよう。ミクロの視点からは、これらの契約は全て自身の利益から出発した中米両国企業の自己選択によるもので、双方企業の互恵の結果であると言える。マクロの視点からは、これらの契約は、中米両国の経済貿易における長年の協力という歴史が基礎となり生まれたもので、必然的なものであると言える」と述べた。
中国・グローバル化シンクタンクの高級研究員で、在サンフランシスコ、ニューヨーク中国総領事館の元経済商務参賛の何偉文氏は、「今回中米が署名した協力契約には、エネルギー分野の成果が多いことに気づいた。また、人工知能やハイテクなどの分野でも契約を締結している。これらの豊富な成果は、中米の経済貿易や投資における協力の発展の余地が、食い違いよりもずっと大きいことを十分に表わしている」と述べた。
「全般的に見て、トランプ大統領の訪中は、中米の経済貿易関係を温め、一定の契機を与えた」と評価するのは商務部研究院国際市場研究所の白明副所長。白副所長はまた、「双方の対話についての実際の行動が、中米間の食い違いを取り除き、更なる協力を求め、重要な契機を生むとともに、中米経済貿易に対して継続して前進するための新たなパワーを注ぐことになる」と述べた。
アメリカのピーターソン国際経済研究所（PIIE）のアダム・ポーセン所長は、「中米は新たな実務協力の分野を探り、人文交流・基本建設投資・ネットセキュリティなどの分野で協力を強化し、中米関係の持続的で安定し健全な発展を推し進めるべきである。中国の『一帯一路』提唱は、中国と全世界の利益に合致しているので、中米両国はインフラ投資、多国間開発銀行などの方面での協力強化も可能だ」と述べた。
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