【新華社北京5月14日】5月18日から26日にかけて、国務院の李克強総理がブラジル、コロンビア、ペルーとチリを公式訪問する。
これは昨年、習近平国家主席がラテンアメリカを成功裏に訪問した後に継ぎ、中国によるラテンアメリカへの再度の重大な外交行動にあたる。
相互信頼の増進が運命共同体を構築
コロンビア・ロサーノ大学アジア太平洋研究センターのエンリケ・ボサダ(音訳)主任は、習主席の昨年のラテンアメリカ訪問は、中国・ラテンアメリカの各分野における実務協力を全面的に推進しており、今1年もたたないうちに李総理が再びラテンアメリカを訪問することは、中国のラテンアメリカとの関係発展への決意を再度表明しているとみなしている。
中国とラテンアメリカが手を携えて共に前進し、協力を深めるにはタイミング的にぴったりだといえる。中国とラテンアメリカによる運命共同体の構築は、ラテンアメリカを中国の「経済の急行列車」に便乗させることができるだろう。国連ラテンアメリカ・ カリブ経済委員会(ECLAC)はかつて、中国の経済が1ポイント成長するごとに、ラテンアメリカの経済が0 . 5ポイント成長すると指摘していた。
中国現代国際関係研究院ラテンアメリカ研究所の呉洪英所長は「2008年の金融危機以降、ラテンアメリカの経済はいくらかの困難に遭遇しましたが、現在産業調整を行い、新たな成長点を探し求めているところです。彼らは中国との協力を切実に望み、中国からの投資や技術を歓迎しています。また中国もラテンアメリカの原材料や市場が必要です。」と語っている。
互恵をはかり、協力の新たなモデルを切り開く
ラテンアメリカは中国が装備製造、生産能力の協力を推進する潜在的なパートナーであることを事実は証明している。中国は良質で廉価な装備と余裕のある生産能力を擁した。対して、インフラ建設の強化はラテンアメリカ諸国の現段階での目標だが、資金が非常に不足している。
呉洪英所長は次のようにみなしている。李克強総理の今回の訪問は、きっと中国とラテンアメリカの経済貿易協力に新たな原動力を増加させる。「ラテンアメリカ諸国はいずれもインフラ建設を行っていて、中国からの先進的な技術や産業、例えば鉄道、水力発電所などを歓迎する」。
中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英所長は、大口商品の価格の下落やラテンアメリカの原材料に対する中国市場の需要の低下が、ラテンアメリカの輸出収入を減少させている。装備製造や生産能力の協力を推し進めることは、中国とラテンアメリカの経済貿易協力におけるモデルチェンジとアップグレードを促進することができ、双方に利益をもたらすものだと考えている。
互いに鑑みることを促し、友誼のために微力ではあるができる限りの貢献を行う
ここ数年、中国の「ラテンアメリカブーム」とラテンアメリカの「中国ブーム」が高まり続けており、双方による人文分野の交流では、見事な成果が次から次へと目の前に現れている。例えば、中国はラテンアメリカにすでに35ヶ所の孔子学院を設立し、ますます多くのラテンアメリカ人が中国語の学習への濃厚な興味を生じている……
李克強総理は今回の訪問でラテンアメリカ各界の関係者と幅広く接し、一連の人文交流活動に出席することで、双方の民衆間の理解を増進させる見通しだ。中国―ラテンアメリカの人文交流シンポジウムに出席するにしても、互いを鏡とする文明の一連の活動に参加するにしても、李総理の今回の訪問では中国とラテンアメリカの人文交流の促進のために、微力ではあるができる限りの貢献が行われるだろう。
中国は世界最大の発展途上国且つ新興経済体で、ラテンアメリカは新興経済体が最も集中する地域にあたる。似通った歴史のめぐり合わせや、共通の夢を追い求めるところが、中国とラテンアメリカを互いによき師よき友にさせているのだ。
(新華網日本語)
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