【新華社北京5月6日】人類歴史で一度の前代未聞の災禍が終結してもう70年になる。
5月に入り、反ファシズム戦争勝利を記念する大幕が少しずつ開かれた。ロシア連邦のプーチン大統領の招待に応じ、中国の習近平国家主席が8日から10日にかけてモスクワで行われる大祖国戦争勝利70周年記念式典に出席し、またロシアを訪問する。
70年前に、中ロはそれぞれ第二次世界大戦のアジアと欧州の主戦場であり、第二次世界大戦の勝利のためにはなはだしい犠牲を払い、莫大な貢献を行った。
70年後の今日、中ロは最大の隣国、国連創始国及び安全保障理事会の常任理事国として、第二次世界大戦の勝利を共同で記念するのは、世界に向けてどのようなシグナルを放つのか。
「戦争記念は戦争を回避するため」
駐中国のチェニソフロシア大使は5日次のように述べた。「70年前の勝利は遥か遠い昔だが、当時の戦争の転換期がまさに中国の戦場とソ連の戦場で発生し、第二次世界大戦の行方を決定付けたことを忘れてはならない。」「70年後の現在、我々は類似する惨劇が再び起こらないように、どうやって回避するかを思考すべきだ。」
記念行事に出席した専門家は次のように指摘した。第二次世界大戦の勝利を記念するのは、我々が正義の戦争で相手国を倒したことを表すだけでなく、且つ世界規模の戦争を回避する有効な経路を模索するためでもある。新しい大国関係の構築を含め、邪悪な言行に反対する過程で国際協力を強化しなければならない。
華東師範大学、ロシア研究センターの馮紹雷主任は次のように述べた。「我々は戦争で世界を改造することを避け、平和的な条件のもとで、歴史的な変化に順応し、人類の繁栄と進歩を実現する必要がある。」第二次世界大戦の勝利を記念する意義は、新興国家として現行体制と規則をより適切に運用することを学ぶことにあり、特に、何千何百万人の第二次世界大戦における生命と鮮血と引き換えにした国際体制の成果を運用して、改革を推進し、持続的な平和と発展を実現することにある。
「良識のある人々が団結し、歴史を否認し、もう一度戦争を始める陰謀を阻止する。」
中国とロシアが一連の記念行事を開催するにあたり、一部の第二次世界大戦の定説に挑戦する雑音が国際社会で発生している。
中国国際問題研究基金会の于振起副理事長は、「昨年以降、これらの雑音は特に顕著になっている。欧州では、ソ連の軍隊がベルリンを攻略したのは、ドイツへの侵略だという根拠のない発言があった。アジアでは、安倍首相をはじめとする日本の一部の政治家が日本の軍国主義の侵略の歴史を容認することを拒み、隠蔽しようと企んでいる。」と語った。
一週間前に日本の安倍首相は、侵略の歴史を直視することを求めた各界の呼び声を無視し続け、訪米期間に日本の第二次世界大戦中の罪責について一言も触れることなく、旧日本軍の暴行を風化させた。特に、注目を集めた米国議会での演説で、安倍首相は依然として侵略の歴史と「慰安婦」問題への謝罪を拒否した。
中国国際戦略学会の王海運高級顧問は、次のように述べた。日本には確かに、第二次世界大戦の歴史を否認し、中国の戦場が人類のために果たした重大な貢献を否認している勢力が存在している。これは東アジアの平和と発展に対する脅威であり、戦後の世界秩序への挑戦だと言える。
王海運高級顧問はまた、良識ある人々が団結し、第二次世界大戦の歴史を否認し、もう一度戦争を始めようとするいかなる陰謀を共同で阻止するように呼びかけた。
中国・ロシアは新しい国際関係の手本を樹立
中国とロシアは今年、二国間、多国間の枠組みにおいて一連の慶祝・記念行事を共同で開催し、特に両国首脳が相手国が主催する関連イベントに互いに出席する予定だ。これは中国・ロシア関係が高水準で、特殊性を備えていることを示す。
チェニソフ大使は、次のように述べた。「我々両国のハイレベル交流は二国間関係の発展を推進する最も重要な原動力だ。」習近平主席はモスクワを訪れ、大祖国戦争勝利70周年記念行事に出席し、ロシア訪問を行うが、ロシアで最も尊重される来賓だ。
ロシア訪問中に、習近平主席は赤の広場で開催される閲兵式に出席し、無名烈士の墓に献花し、レセプションなどのイベントに参加するとともに、プーチン大統領と共同で、両国の全面的戦略提携パートナーシップをより一層、深化させる青写真を描く。両国元首は今年、BRICs諸国、上海協力機構サミット、20カ国グループサミット、APEC非公式首脳会議などの多くの場面で会談を行い、緊密な交流の勢いを維持していく見通しだ。
チェニソフ大使はロシアと中国の関係の強化と発展は世界の平和と安定を擁護するための重要な支柱となっているとの見解を示した。同大使はまた「まさにロシアと中国のような平和を強く愛するエネルギーが存在するため、我々は世界大戦が再び起こらないように回避できる。」と述べた。
専門家は大国関係は一つの大きな課題で、中国・ロシア関係は新しい大国関係の先駆者であり、豊富な成功例を蓄積してきたと説明した。
中国国際問題研究基金会、張徳広名誉理事長は「大国間に正常かつ友好的で、互恵互利・ウィンウィンの関係があれば、第二次世界大戦勝利70周年、又は80周年に最も相応しい記念になる。」と述べた。
(新華網日本語)
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