ある外国人が、16カ月の歳月をかけ、上海にある53店舗で販売されている小籠包について、サイズや重さの測量と試食を行い、その結果を「上海小竜包リスト」に取りまとめて公開した。これが瞬く間に微信(Wechat)で転送され、初日のアクセス数は10万を上回った。
このリストを公開したのは、米国人のChristopher St. Cavishさん。Cavishさんは、10年前から上海に住む、シェフ兼美食家だ。53店舗の小竜包の計測と分類を完成させるのに、彼は16カ月を費やした。
彼は、皮 餡 肉汁が構成する絶妙なバランスが、美味しさを左右する大きな決め手のひとつだと考えている。上海市民が小竜包の美味しさを判定する重要な基準は、「皮が薄く、肉汁が多く、新鮮な餡がたっぷり」の小竜包だという。Cavishさんは、このことから、[(餡材料の重さ+肉汁の重さ)/皮の厚み]X100という公式を考えだし、小竜包の構成点を算出した。得点が12ポイント以上の小竜包はA類で、6.75ポイント以下をC類、その中間のものをB類とした。1籠8つ入りの小竜包のうち、皮が破損したものが1つでもあれば、それはC類に分類された。
老舗「南翔饅頭店」6代目主人の遊玉敏氏は、「Cavish氏は、53店を巡り、多くの細かなデータを測定収集した。この努力は大変価値あるもので、敬服に値する。小竜包の製作技術を深く理解して、再びこの測定を行えば、さまざまな点で、より全面的な、より効果のある結果が得られるだろう」と話した。上海餐飲協会の担当者は、「Cavish氏が上海の特色ある食文化に対して調査研究を行ったことを、大いに歓迎し、適宜協力したいと思う」とコメントした。
Cavish氏は、「私は、他のどんなことよりも、中国の美食、関連文化、背後にある技術、美食をめぐるエピソードに興味を持っている。以前には、上海蟹を評価した文章を発表したこともある。次は、上海特産『生煎饅頭』を研究する計画で、より多くの中国の美食を探求し、いつかは専門の『研究室』を設立したい」と抱負を述べた。上海餐飲協会は23日、「上海グルメの研究を続けるCavish氏を支援していきたい」との方針を明らかにした。