アメリカ人の製作による中国人の抗日戦争の歴史を記録したドキュメンタリー映画『Kukan(苦幹)』は今から70年余り前の1942年に、第14回アカデミー賞の審査で特別賞を受賞しました。中国重慶市にある中国抗日戦争研究機構はこの映画の海峡両岸の中国大陸と台湾、それに香港 マカオ特別行政区における20年間の使用権を得ています。
『Kukan』は中国の抗日戦争を描いた初めての大型カラードキュメンタリー映画です。この映画はアメリカの国籍を持つ中国人李霊愛氏が出資し、アメリカ人カメラマンのレイ スコット氏が16ミリカメラで撮影されたものです。スコット氏は1937年から1940年までの3年間に、4回も中国を訪れ、抗日戦争初期の上海、南京、広州、香港、貴州、重慶、蘭州、西寧の各地を回り、日本軍の中国に対する侵略の様子、住まいを失った数百万人もの難民の生活状況、大後方都市の市民生活の様子などを記録し、抗日戦争初期に各階層の社会生活、及び中国国民の抗日戦争の精神を客観的に描いています。この映画は1940年8月の19日と20日、日本軍が爆撃機を出動させ重慶市を空爆したその過程をありのままに記録しました。
『Kukan』は1941年にアメリカで初公開され、強いショックを与え、西側社会の中国に対する支援を促しました。一部のアメリカの若者は映画を見た後、アメリカ合衆国義勇軍(AVG)に加わり、中国の抗日戦争を支援しました。『Kukan』は当時アメリカの新聞『ニューヨークタイムズ』を含むメディア100社あまりの好評得終たにもかかわらず、第二次世界大戦後、一度も公開されていないどころか、アメリカのアカデミー資料館にもないということです。
十数年前、アメリカ国籍を持つ中国人プロデューサーのRobin Lungさんはアジア女性の歴史的貢献を研究したとき、『Kukan』を発見し、その後6年を費やし、スコット氏の子孫から映画のコピーを得ました。その後3年間にわたる修復作業を経て、長さ85分間のVHSビデオに制作しました。この映画は今後中国の放送局などで放送される予定となっています。
(人民網日本語版)
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