交通渋滞は、北京市民が外出する際に、最も頭の痛い問題であろう。だが、実際には、北京は世界で最も渋滞がひどい都市ではない。さらにいえば、中国国内で最悪という訳でもない。オランダのナビゲーション機器メーカー・トムトム社がこのほど発表した「世界で最も渋滞のひどい都市」ランキングによると、世界で最も交通渋滞が激しい都市に選ばれたのは、トルコの港町・イスタンブールで、北京は世界第15位だった。新京報が伝えた。
北京の渋滞指数は37%で世界第15位、中国の都市の中では、重慶と天津に続いた。だが、報告の統計データによると、北京では、高速道路の渋滞が、一般道路に比べて激しかった。高速道路に限定した世界の渋滞ランキングならば、北京の渋滞率は世界第6位に入る。
中国大陸部の中で渋滞が最もひどい都市は重慶で、平均渋滞指数は38%、世界第12位。重慶は1990年代以降著しく発展し、人口が3倍増加した。河川や山が多い地形から、重慶の道路は道幅が狭く、橋が多く掛っている。このほか、天津の渋滞指数も38%で、世界第14位に入った。
トムトム社は毎年、GPSモジュールから取得したデータをもとに、道路渋滞状況について世界主要都市のランク付けを行っている。今年のランキングは、世界35カ国218都市のデータをもとに発表された。報告によると、渋滞が最も深刻になる時間帯は夕方の帰宅ラッシュで、昼間と比べ、夕方のラッシュ時は移動に2倍の時間がかかっていた。また、2014年通年で、運転手が夕方のラッシュ時に渋滞に巻き込まれる時間は100時間を上回った。
報告によると、今回、世界で最も渋滞がひどい都市に選ばれたのはトルコのイスタンブールで、平均渋滞指数は58%に達した。これは、渋滞時の移動所要時間が、渋滞の無い時よりも58%も多いことを示している。また、夕方ラッシュ時の移動所要時間は通常時より109%多く、イスタンブール市民が渋滞に巻き込まれて浪費した時間は、年間で125時間に及んだ。このほか、渋滞が最もひどい都市トップ10のうち、ブラジルの都市が3つランクインした。