「相約北京」(北京で会いましょう)と題する大型芸術祭が4月23日から開幕となります。5月30日までの一カ月あまりの間に、アメリカ、アルゼンチン、フランス、日本など25カ国から42の芸術団体、104のバンドとDJが北京を訪れ、室内、野外を含めて計150ステージが上演されます。主催者側が2日に北京市内で開いた記者会見で明らかにしたものです。
記者会見で挨拶する中央バレエ団の馮英団長(左)と「白鳥の湖」主演の馬暁東さん
芸術祭は4月23日、中国中央バレエ団とアメリカン・バレエ・シアターの共演による「白鳥の湖」で幕開けとなり、5月28~29日、中央戯曲学院教授で、名優・程硯秋の流派を受け継いだ張火丁による京劇「春閨夢」と「鎖麟嚢」で幕が閉じます。
主賓国のアメリカからはバレエのほか、合唱団、オーケストラ、ジャズミュージシャン、ロックバンドなど数十の団体や個人が公演し、また、アメリカ人シェフによるアメリカグルメの紹介イベントも北京市内のホテルや万里の長城、胡同(路地)で行われます。このほか、「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21 世紀海上シルクロード)の建設と沿道の国々との文化、芸術交流の促進を図るため、新疆からの舞踊劇団やサーカス団体のほか、ベラルーシ、グルジア、アゼルバイジャン、イスラエル、マケドニアなどの芸術団体も招かれ、劇場や広場での公演が予定されています。さらに、翌2016年の「中国・ラテンアメリカ文化交流年」の"前夜祭"を兼ねて、アルゼンチン、コスタリカ、メキシコ、ホンジュラス、エクアドルなどからのアーティスト団体が出演する「ラテンアメリカ&カリブの夕べ」も注目されています。
日本からは作曲家・冨田勲が宮沢賢治の作品をモチーフに創作した「イーハトーヴ交響曲」が日本発の唯一のプログラムとして上演されます。日本から百人が参加する合唱団と中国中央音楽学院のオーケストラが共演し、中でも、中国でも多くのファンを有すヴァーチャルシンガー・初音ミクもコラボすることで注目されています。
「相約北京」(北京で会いましょう)は中国国家クラスの総合国際アートフェスティバルで、春季開催としてはアジア最大の規模を誇っています。2001年春から、中国文化省、国家報道出版ラジオ映画総局、北京市人民政府の共同主催により毎年開かれています。モットーにしているコンセプトは「美美与共」(世界中の美を一緒に楽しみ、一緒に向上を目指す)。北京で開催される公共芸術祭として、入場券の価格は低めに設定されており、大学での公演は、無料あるいは一回につき20元で入場できるということです。
(中国国際放送局)
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