2015年3月25日、中尾武彦アジア開発銀行(ADB)総裁は日本記者クラブで記者会見し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、「(ADBは)敵対するオプション(選択肢)はなく、環境への配慮をはじめとする既存の国際機関共通のルール整備を条件に協力する」と言明した。また2015年のGDP成長率について、「アジア諸国は全体として堅調」と強調、中国7.2%、インド7.8%と予測した。発言要旨は次の通り。
ADBは中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)とは補完的関係にあり、敵対はオプションにない。協調融資などで協力できる。技術協力など開発途上国向けの経験も共有できる。AIIBと協力する場合には、環境などへの配慮や既存の国際機関共通のルール整備が条件となる。アジアにはインフラ関連だけでも膨大な資金需要があり、複数の国際機関が並立することに何ら問題ない。
アジアの開発途上国は全体として堅調な成長ペースを維持、GDP成長率は2015年、2016年ともに6.3%となる。中国経済は不動産分野を中心とした投資低迷により減速。2015年7.2%、16年に7.0%と予測され、中国政府が設定した目標値7.0%は維持する。
インドは、投資マインドの改善により2015年に7.8%、16年に8.2%に達すると予測。経済成長率は中国を上回る。ベトナムも15、16年に6%強の成長が見込まれる。
(新華網日本語)
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