ギリシャのパラスケヴォプロス法相は11日、「2000年のギリシャ最高裁の判決を執行する用意がある」としたうえで、「ドイツが協力しないならば、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによる損害の賠償として、ギリシャ国内にあるドイツの財産を没収する」と述べました。
第二次世界大戦中の1944年6月、ナチス・ドイツはギリシャ中部のディストモ村で妊婦や子どもを含むギリシャ人200人余りを虐殺しました。犠牲者の遺族は数十年にわたって賠償を求めています。ギリシャ最高裁は2000年、ドイツに賠償を求める判決を下しましたが、ギリシャ政府は政治上の理由でこの判決を執行していないということです。
これについて、パラスケヴォプロス法相は「ギリシャの法律では、この判決を執行するのに法相の承認が必要だ。これは承認すべきことだ」と述べました。ただし、いつ承認するかについては明らかにしていません。
ギリシャによる賠償の請求に対して、ドイツ政府の報道官は11日、「ドイツは1960年にギリシャと賠償協定を締結し、1億1500万マルクを支払った。政治上でも法律上でも賠償の支払いは完了した。各側は当面の問題解決に集中すべきだ」と主張しました。
(中国国際放送局)
推薦記事:
外国メディアが注目:メルケル首相が東京で日本政府に歴史を直視するよう気づかせる