2015年3月10日、水産卸業者の長崎魚市(長崎市)は2005年から日本で初めて中国への鮮魚の空輸を始め、「長崎鮮魚」のブランド名で売り出している。長崎魚市は中国でのさらなる売上拡大を狙い、このほど上海大菱食品と共催で、「2015年長崎鮮魚in北京-北京常設体験店開業式典」(後援:長崎県水産物海外普及協議会)を北京で行った。中国新聞社が伝えた。
説明会では、上海大菱食品の曾波(ズン・ボー)総経理(社長)は、長崎鮮魚の中国市場の開拓状況について説明した。曾波氏は、「長崎鮮魚は週に3回上海へ空運され、毎回の輸出量は1.5トンを超える。現在、長崎鮮魚は、上海、北京のほかにも、中国全国の35都市に輸入され、スーパーや飲食店など550店舗で「長崎鮮魚」が提供されている。その日水揚げされた魚は、翌日の朝には、中国市場に出回ることになる」と語った。
長崎県は、海岸線が長く、複雑に入り組んでいるため、昔から良好な漁場を有し、漁獲量は全国2位を誇る。また、長崎魚市で水揚げされる魚介類の種類も非常に多く、その数は600種類以上で日本1位となっている。その中でも、長崎県周辺の海域で捕獲されるのは、マアジ、サバ、タチウオ、マダイなどの質の良い天然魚のほか、同様に質が高いマグロ、ブリなどの養殖魚がある。長崎鮮魚が中国市場に進出して以来、安全で安心という特徴や新鮮で美味しい味から中国人消費者から人気を集めてきた。関連部門の統計によると、2014年の長崎鮮魚などの水産加工品の輸出額は前年同期比137%増となり、北京市場の売上高も前年同期比4.7倍の急拡大となった。
長崎鮮魚は輸出される前に、長崎県の輸出水産品に対する厳格な検査を受け、中国向け輸出水産物の原産地証明書と放射線物質検査の合格証明書を取得しなければならない。その後、中国市場に入る前にも、中国出入境検査試験検疫局で検査を受けなければならない。このような厳格な品質管理の施策が長崎鮮魚の安全性を保証している。また、長崎鮮魚は魚の質を保証するため、輸送過程でも独自の厳しい標準を設けている。たとえば、それぞれの魚の特徴に合わせて、包装の形状を変えるほか、包装の仕方にも工夫を加えている。また、輸送中は厳格かつ徹底した温度管理が行われている。曾氏は、「さまざまな努力を経て、長崎鮮魚は中国市場で、特に日本料理業界にとって唯一無二の地位を築き、いまや欠かせない食材となった。2015年の長崎鮮魚の売り上げ目標は200トン。その中でも、マグロの売り上げ目標は70トンとなっている。北京市場は長崎鮮魚の新しい成長源であり、北京消費者の食生活に彩りを加えていきたい」と語った。
また、説明会では、長崎の鮮魚や水産加工品を紹介したほか、長崎の調味料や酒、麺、陶磁器、飲料品などの質の優れた長崎物産の展示やマグロ解体ショーなど、長崎の物産の魅力を全面的に展示していた。
(人民網日本語版)
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