2015年2月27日、中国紙・新京報によると、中国・北京市で創業60年以上の歴史ある大衆食堂が今年3月25日に閉店する。年間約1100万円の家賃が支払えないことが閉店理由だ。
北京市内の大柵欄糧食店街55号にある「新成削麺館」は、今年で創業60数年になる。70年代、ここは北京市内に3カ所ある国営食堂の1つで、市民に大人気の食堂だった。改革開放後、個人が請け負い自主経営になった。この店を訪れる客のほとんどが常連で、メニューを見ずに注文する。店の看板メニューである麺類や餃子、一般的な家庭料理などが10数元(約200円)ほどで食べられる。「おいしいし、安い。家で食べてる感じだ」と常連客は話す。
だが、この店の賃貸契約が3月25日に切れる。契約延長するには年間60万元(約1140万円)の賃貸料に合意しなければならないが、現状では到底支払い不可能な金額だ。ネット上には「これでまた庶民的な店が1つ消えた」と老舗の閉店を嘆く声や、文化遺産ともいえる店の存続を願う声が相次いでいる。一方で「古くて汚い店だったから仕方ない」「こういう世の中だから自然淘汰(とうた)だ」というあきらめの声も上がっている。
(新華網日本語)
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